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COLUMN

お役立ちコラム

うつ症状の自己判定をしてみませんか? (連載第20報)

2026.04.26|自己採点票簡易うつ症状尺度うつ病

 うつ病予防には,早い時期に自分自身が「少し気分がおかしいかな?」と気づくことです。

そこで,今回のコラムは,うつ症状の自己判定ができる「簡易抑うつ症状調査票」(註)をご紹介いたします。是非,自己採点してみてください。なお,自己採点中に,質問項目を読むことで体調が悪くなった場合は,自己採点を中止してください。

簡易抑うつ症状調査票

〇質問項目 この1ヶ月間に以下の感覚を持ったかについて,おたずねします。
1~16のすべての質問について,あてはまる番号1つだけに○をつけてください。
質問1.寝つき
0 問題ない(または,寝付くのに30分以上かかったことは一度もない)
1 寝つくのに30分以上かかったこともあるが,一週間の半分以下である
2 寝つくのに30分以上かかったことが,週の半分以上ある
3 寝つくのに60分以上かかったことが,(1週間)半分以上ある
質問2.夜間の睡眠
0 問題ない(夜間に目が覚めたことはない)
1 落ち着かない,浅い眠りで,何回か短く目が覚めたことがある
2 毎晩少なくとも1回は目が覚めるが,難なくまた眠ることができる
3 毎晩1回以上目が覚め,そのまま20分以上眠れないことが,(1週間の)半分以上ある
質問3.早く目が覚めすぎる
0 問題ない(目が覚めるのは,起きなくてはいけない時間の,せいぜい30分前である)
1 週の半分以上,起きなくてはならない時間より30分以上早く目が覚める
2 ほとんど起きなくてはならない時間より1時間早く目が覚めてしまうが,最終的にはまた眠ることができる
3 起きなくてはならない時間よりも1時間以上早く起きてしまい,もう一度眠ることができない
質問4.眠りすぎる
0 問題ない(夜間,眠りすぎることはなく,日中に昼寝をすることもない)
1 24時間のうち,眠っている時間は,昼寝を含めて10時間ほどである
2 24時間のうち,眠っている時間は,昼寝を含めて12時間ほどである
3 24時間のうち,昼寝を含めて12時間以上眠っている
質問5.悲しい気持ち
0 悲しいとは思わない
1 悲しいと思うことは,半分以下の時間である
2 悲しいと思うことが半分以上の時間ある
3 ほとんどすべての時間,悲しいと感じている
質問6.食欲低下0 普段の食欲と変わらない,または,食欲が増えた
1 普段よりいくぶん食べる回数が少ないか,量が少ない
2 普段よりかなり食べる量が少なく,食べるよう努めないといけない
3 まる1日(24時間)ほとんどものを食べず,食べるのは極めて強く食べようと努めたり,誰かに食べるよう説得されたときだけである
質問7.食欲増進
0 普段の食欲とかわらない,または,食欲が減った
1 普段より頻回に食べないといけないように感じる
2 普段とくらべて,常に食べる回数が多かったり,量が多かったりする
3 食事の時も,食事と食事の間も,食べ過ぎる衝動にかられている
質問8.体重減少(最近2週間で)
0 体重は変わっていない,または,体重は増えた
1 少し体重が減った気がする
2 1キロ以上やせた
3 2キロ以上やせた
質問9.体重増加(最近2週間で)
0 体重は変わっていない,または,体重は減った
1 少し体重が増えた気がする
2 1キロ以上太った
3 2キロ以上太った
質問10.集中力/決断
0 集中力や決断力は普段とかわりない
1 ときどき決断しづらくなっているように感じたり,注意が散漫になるように感じる
2 ほとんどの時間,注意を集中したり,決断を下すのに苦労する
3 ものを読むことも十分にできなかったり,小さなことですら決断できないほど集中力が落ちている
質問11 .自分についての見方
0 自分のことを,他の人と同じくらい価値があって,援助に値する人間だと思う
1 普段よりも自分を責めがちである
2 自分が他の人に迷惑をかけているとかなり信じている
3 自分の大小の欠陥について,ほとんど常に考えている
質問12.死や自殺についての考え0 死や自殺について考えることはない
1 人生が空っぽに感じ,生きている価値があるかどうか疑問に思う
2 自殺や死について,1週間に数回,数分間にわたって考えることがある
3 自殺や死について1日に何回か細部にわたって考える,または,具体的な自殺の計画を立てたり,実際に死のうとしたりしたことがあった
質問13.一般的な興味0 他人のことやいろいろな活動についての興味は普段と変わらない
1 人々や活動について,普段より興味が薄れていると感じる
2 以前好んでいた活動のうち,一つか二つのことにしか興味がなくなっていると感じる
3 以前好んでいた活動に,ほとんどまったく興味がなくなっている
質問14.エネルギーのレベル0 普段のエネルギーのレベルと変わりない
1 普段よりも疲れやすい
2 普段の日常の活動(買い物,料理,出勤など)をやり始めたり,やりとげるのに,大きな努力が必要である
3 ただエネルギーがないという理由だけで,日常の活動のほとんどが実行できない
質問15.動きが遅くなった気がする
0 普段どおりの速さで考えたり,話したり,動いたりしている
1 頭の働きが遅くなっていたり,声が単調で平坦に感じる
2 ほとんどの質問に答えるのに何秒かかかり,考えが遅くなっているのがわかる
3 最大の努力をしないと,質問に答えられないことがしばしばである
質問16.落ち着かない
0 落ち着かない気持ちはない
1 しばしばそわそわしていて,手をもんだり,座り直したりせずにはいられない
2 動き回りたい衝動があって,かなり落ち着かない
3 ときどき,座っていられなくて歩き回らずにはいられないことがある

                             以上です。

自己採点の方法

 睡眠に関する項目(質問1~質問4),食欲/体重に関する項目(質問6~質問9),精神運動に関する項目(質問15,質問16)は,それぞれの項目の中で最も高い点数を1つだけ選びます。

その他の項目(質問5,10,11,12,13,14)は,それぞれの質問の点数をそのまま書き出します。各質問の選択肢の頭の数字(0~3)が点数になります。

うつ症状の重症度は,睡眠から1つ,食欲/体重から1つ,精神運動から1つ,その他の項目からから6つの点数を合わせて,9つの合計点数(0点から27点)で評価します。原版QIDSでは,点数と重症度は下記のようになっています。

0-5正常16-20重度
6-10軽度21-27きわめて重度
11-15中程度

さいごに

自己採点結果はいかがだったでしょうか?

うつ病は,早い時期に自分自身が「少し気分がおかしいかな?」と気づくことが最大の予防になります。また,一人で悩まないで,家族,友人,同僚,上司などの身近な方や医療機関の専門家に相談することが大切です。 自己採点結果が気になる方は,医療機関を受診してください。また,湖南メディカル・コンソーシアムが運営している「介護と医療の相談窓口」にお越しください。各種専門家がお待ちしています。

註 ; 簡易抑うつ症状調査票(QIDS-J)
 簡易抑うつ症状尺度(Quick Inventory of Depressive Symptomatology:QIDS-J)は,16項目の自己記入式の評価尺度です。うつ症状の重症度を評価できるほか,アメリカ精神医学会の診断基準DSM-IVの大うつ病性障害(中核的なうつ病)の診断基準に対応しているという特長を持っています。
世界的に知られた精神科医John Rush先生によって開発され,世界10カ国以上で使用されています。日本語版は,慶応大学医学部の藤澤大介先生のグループによって作成されました。著者らも地域住民や職場職員の調査に利用しています。
 簡易抑うつ症状調査票の各項目が大うつ病性障害の症状に対応しているので,うつ症状の評価やスクリーニングに使えるほか,合計点を算出することでうつ症状の変化を見ることができます。6点以上の場合にはうつ病の可能性があります。
 
資料 ; イラストはIlustACのフリーイラスト(うさぎや作)から引用

湖南メディカルコンソーシアム 安西将也

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