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見える油、見えない油

2025.10.15|油脂脂質コレステロール

 健康的な食生活を続けるためには、食事内容に気をつけることが必要です。脂質の摂取について、下記のことを参考に気をつけてください。

「天丼」「牛丼」どちらが脂質量は多いでしょうか?

天丼牛丼
・海老
・衣
・ご飯
・かけつゆ
揚げ油
牛肉
・玉ねぎ
・砂糖
・しょう油
・ご飯
見える油
(見た目で油とわかる。製品に含まれている油)
見えない油
(食品そのものに含まれている油)
805kcal、脂質18.5g909kcal、脂質35.8g

出典「新・毎日の食事のカロリーガイドブック」p.32 女子栄養大学出版

上記の様に、見えない油(脂)に気をつけて、脂質が含まれる食品は摂取を控えましょう!
※揚げ油は「油」、肉のあぶらは「脂」となります。

油、脂は身体に良くないのか?

 血液中のコレステロールや中性脂肪などが増えすぎている状態が脂質異常症です。初期には自覚症状は全くありませんが、この状態が続くと血流(血液の流れ)が悪くなり、動脈硬化の原因となります。

心筋梗塞や脳梗塞などの原因となるため、以下の項目を参考に、健康的な生活を心がけましょう。

1.脂肪分を摂りすぎない

油を使った料理(ソテー等)は多くとも1日2品までとし、天ぷらやフライなど特に油が多い料理は週1回以下に控えましょう!

  • 動物性脂肪
    肉や乳製品の脂肪、主に常温で固形。悪玉コレステロールを増やし動脈硬化を促したり、血液を固まりやすくします。
  • 植物性脂肪
    サラダ油、ごま油、オリーブ油など主に常温で液体。悪玉コレステロールを減らし、血液を 固まりにくくしますが、摂りすぎると 善玉コレステロールも減らす原因となります。

※ 洋食の方が和食より脂肪分が多くなるため、変更を心掛けましょう!

2.背の青い魚や大豆製品を摂りましょう!

背の青い魚(ぶり、さば、いわし、さんま等)、大豆製品にはコレステロールを下げ、動脈硬化になる危険性を小さくする働きがあります。しかし、青魚はカロリーが高いので摂りすぎには注意しましょう!

3.コレステロールが多い食品に注意!!

一日のコレステロール量を300mg以下に抑える事が理想です。

食品分量コレステロール量(㎎)
卵黄中1個252
うなぎの蒲焼1食(100g)230
鶏レバー60g222
たらこ(いくらも同様)1/2腹(40g)164
ししゃも2尾(50g)150

出典「食品成分表2024」女子栄養大学出版

4.食物繊維は十分に

食物繊維は脂肪分の吸収を妨げ、コレステロールの排泄を促す働きがあり、野菜や海藻、きのこなどを積極的に献立に加えましょう!!

5.ビタミンC ,E , カロテンを摂りましょう!

ビタミンC,E,カロテンはコレステロールの酸化を防ぎます。
⇒多く含まれる食品:果物、いも類、緑黄色野菜、ごま等

6.アルコールやジュース、間食は注意!!

アルコール・菓子・ジュース・果物を摂り過ぎると中性脂肪を高めます。

7.適度な運動を!

有酸素運動を中心に1日30分以上、週3回以上を目標にしましょう! 運動時の水分補給も忘れずに続けることで中性脂肪を減らし、HDL-コレステロールを増やす効果があります。

8.禁煙しましょう!

喫煙はHDLコレステロールを低下させます。

上記を参考に、健康的な生活を心がけましょう!

龍谷大学農学部 巡回担当 教授 野口聡子

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