COLUMN
お役立ちコラム
2025.03.06|メタボリックシンドローム健康格差健康マップ
平成20年4月から医療保険者にメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目した特定健診・特定保健指導の実施が義務づけられました。糖尿病等の生活習慣病は内臓脂肪の蓄積に起因することが多いからです。
従来までの老人保健法による健康診査は「個別疾患の早期発見・早期治療」を目的としていましたが、特定健診は、生活習慣病を予防するための保健指導(特定保健指導)を必要とする方を抽出するための健診となっています。
県民の皆様の健康寿命の延伸のために、この特定健診を毎年受診して、自らの健康状態や生活習慣上の課題に気づき、健康的な生活習慣へと行動変容できるように生活習慣を改善して頂きたいです。
内臓脂肪型肥満に加え、高血糖、高血圧、脂質異常症のうちいずれか2つ以上をあわせもった状態のことです。
特定健診の成績から、滋賀県の市町別に特定健診受診者の「メタボリックシンドローム該当者」、「糖尿病予備群」の標準化該当比を色別マップでお示ししました。市町によって色が4段階に識別されています。
個人の生活習慣は地域の風土・風習・文化と深い関わりがありますので、健康マップで可視化することによって健康の地域格差があることがはっきりわかります。
例えば、糖尿病予備群(女性)をみると、隣接する草津市、守山市が同じ赤色になっています。これは、糖尿病予備群に地域集積性があることを示しています。
草津市、守山市それぞれの住民の方が生活習慣改善の自助努力が必要であることを示していますが、同時に、草津市、守山市が協働して、広域で糖尿病予防等のヘルスプロモーションを推進することが効率的・効果的であることを示唆しています。
皆様のお住いの地域の色に着目にして、是非、ご自身の生活習慣の改善にチャレンジして頂きたいと思います。
具体的なご相談は、湖南メディカル・コンソーシアムが運営する「医療と介護の相談窓口」で承っております。
滋賀県全体での有所見率を100とした時に、各市町での有所見率を年齢調整した相対値です。マップの赤色市町は、統計的に滋賀県平均より有意に高く、青色市町は滋賀県平均より有意に低いことを示しています。
(滋賀県保険者協議会が作成した健康マップは19市町国保、医師国保組合、協会けんぽ、9健保組合、2共済組合の32保険者のデータを用いています。)
メタボリックシンドローム該当者
男性は、近江八幡市、湖南市、高島市、豊郷町が高く、長浜市、草津市、守山市、栗東市が低い。
女性は、近江八幡市、湖南市、甲賀市、竜王町が高く、東近江市、草津市が低い。
男性40~74歳
女性40~74歳
出典:令和5年健診等データ分析結果報告書(保険者協議会)
糖尿病予備群
(空腹時血糖110mg/dL以上126mg/dL未満又はHbA1c(NGSP値)6.0%以上6.5%未満)
男性は、東近江市、甲賀市が高く、大津市、栗東市が低い。
女性は、草津市、守山市、甲賀市が高く、大津市、長浜市が低い。
男性40~74歳
女性40~74歳
出典:令和5年健診等データ分析結果報告書(保険者協議会)
湖南メディカル・コンソーシアム
健康福祉ふれあいセンター
センター長 安西将也
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